【雪山】シエラネバダ山脈 イベリア半島最高峰雪山にゆく

スペイン

以前イベリア半島最高峰のシエラネバダ山脈ムラセン山の無雪期登山に行った記録を書いたが(ムラセン山無雪期登山 先に読んだら楽しいかも)、今回は同じ山の積雪期に登った話をしてみよう。

シエラネバダ山脈(sierra nevada 雪の山脈)の名前を持つだけあり、冬には雪が大量に降る。山の上の方からは地中海も見える地中海性気候の典型のような土地なので冬は一定の降水があるためだ。

実際に僕が登っ2月上旬には、1日中土砂降りの日があった。この日にシエラネバダ山脈にもドカッと雪が降ったようで、国内旅行帰りのマラガ空港上空から、真っ白に染まった山々が見えた。

ほとんど空と同化しかけている
これはマラガ空港から とても珍しい

準備

そもそも僕がスペインにいた理由はガチガチのスペイン語留学なので、最低限の山の装備以外はすべて日本に置いてきていた。しかし今回の相手は日本とは環境が違うとはいえ3000m超えの雪山。生半可な装備と準備では入ってはいけない領域である。

そこで僕は、雪山に必要な装備を現地でそろえる必要があった。

必要な物は
・アイゼン
・ピッケル

あれ、これだけか。

ザックある、冬靴(スイス旅行で買った)ある、あったかいアンダー、防寒具、諸々。結構持ってた。

さあ、調達。日本のアウトドアショップでも見かけるが、スペインのそういったお店にもレンタルがあった。

家の近くのアウトドアショップで予約する。
金曜に借りて月曜に返す、週末レンタルで1500円ほど。
高いのか安いのか。

さあ準備はできた。登ってみよう

登る

出発

前回と同じく金曜授業後にマラガを出て、土曜登山、日曜の朝早いバスで帰宅する。

前回と違い装備を受け取りにいかないといけなかったので、学校の授業を一つバイバイしてカレテリア通りのアウトドアショップ、デポルテス・ラ・トルーチャに走る。

穏やか顔の渋い店主からかなりビンテージのアイゼンとピッケルを受け取って次はバスターミナルに走る。

グラナダ行きに乗り込み1時間半、グラナダ到着。
何から何まで前回と一緒だ。
次はシエラネバダ山脈の南側を走るバスに乗り込む。

山が良く見える
真っ白

麓村トレベレスに到着した。
実はネットで調べたところ、冬登山は特に、カピレイラという違う村から山小屋一泊で登るのが一般的なようだった。

ただ、トレベレスからのコースは前回登っているのでより安全だと考えたのと、山頂への近いことを考えてカピレイラの選択肢は捨てた。

トレベレスに到着。宿にチェックイン、暖房がきかない。ここで遭難しそうなくらい寒い。いそいそと布団に潜り込む。

土曜 本番

6時ごろ出発。真っ暗の中記憶とGPSアプリ Wikiloc を頼りに進む。夏でも登山道や標識がほとんどないのに雪をかぶってしまった真っ暗な山は本当に怖い。

ちなみに前回とコースの向きを変えて、時計回りに山頂を取ってピストンで帰ることにしていた。したがって、最初にいきなり1000mの急登がくる。

①と書いてあるルート

たぶん完全に自分の体力を過信していたのだと思うが、こお急登を登ろうとした判断が間違っていたのだと思う。

1時間半ほど登ると夜が明けてきた。

綺麗
モルゲンロートのど真ん中にいた

視界も広くなる。
絶望的な壁が見えてくる。めちゃくちゃ長い。前も書いたように、樹木がほとんどというか全くないので遠い遠い目的地が見えてしまうのだ。

雪の質も悪い。先週下界で大雨が降ってここでも雪はたまったはずだったが、平日に気温がぐんと上がり山の雪が解け始めていた。表面は固いが中は柔らかく、体重をかけるとズボッと膝辺りまで埋まりこんでしまう。いわゆるモナカというやつだったのかこれは。

というわけで3時間で抜ける予定だったこの急登を始末するのに4時間かかってしまった。

稜線上に出て標高が上がっても雪の状態は変わらなかった。予想以上に体力を取られる。スノーシューのレンタルがあればなあと何度も考えた。

ただ、気がなく風が直接雪面をなでるので、雪の模様は綺麗だった。空の青を際立たせるおしゃれな白い模様。

向こうまで広がる山脈の雪景色も素晴らしい。

さて、この時点で自分で設定したタイムリミットのぎりぎり。12時までに山頂一歩手前のⅡ峰に着かなければ時間切れだ。ただいま10時半。

先述のカピレイラから上がって来た登山者と会う。グループ登山で、一泊しているので余裕が違う。スキーを履いた人たちもいた。楽しそう。

なんとか歩くが、雪に足を取られてなかなか進まない。雪の下にある岩にアイゼンがガリってなる不快な感触も精神を削っていく。わかる人いるはず

そして

下山決定!!

もう無理だった。時間切れもそうだが、無理に山頂まで行っても下まで下る体力が残っているとは思えなかった。
非常に非常に悔しいがここで撤退だ。

記念写真
山コーラ

少し下って飯を食らう。袋麺、相変わらずうまい。

4時間かけて登ってきた急登に戻ってきた。ケツぞりで滑ってくだろうかと思ったのだが、雪が湿りすぎ重すぎでまっっっっったく滑らない。

しかたなく歩く。我ながらよくここを登ってきたな、と思う。

途中僕のアイゼンからこぼれた雪玉が重い重い雪を巻き込んでアンモナイトを形成した。初めて見たよ。

登山口ではまたもや牛たちが出迎えてくれた。優しいなあ。

4時、疲れ果てて宿に着く。ホストファミリーに無事下った旨を伝えて、ベッドに入る。お昼寝最高!!

日曜日

6時のバスに乗り込んで帰マ(帰マラガ)。朝市のバスに乗ったのに運転手さんと地元爺婆が相当な音量でおしゃべりを繰り広げるので寝られなかった。何も朝から人生について語り合わなくてもいいじゃないか。

帰マ
おいしいおいしいお昼ご飯が待っていた。

まとめ

今回の敗因は
・コース選択ミス → 違う村からの一般ルートのほうが楽だったかも
・装備不足    → スノーシューがあればよかった
・体力の過信   →1日往復1時間半の自転車通学じゃ足りないみたい

だった。

久しぶりにとてもきつい登山だったけれど、これまでに登ったことのないタイプの雪山を見ることができたのはいい経験になった。

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